ジェルネイルアレルギー(ジェルアレルギー)とは何か、ご存知でしょうか?ジェルアレルギーとの付き合い方を知っていますか?
ネイル好きな人にとってネイルができなくなるのは大問題ですね!
- ネイルが好きなのに、ジェルアレルギーと言われた・・・・
- もうジェルネイルができないのかな?
とジェルアレルギーでお悩みの方が多いかと思います。
私もジェルアレルギーになった経験者です。
ジェルアレルギーを発症してから、ジェルアレルギーを克服してネイリストになった、私の体験談を書いてみました。
ジェルアレルギーになったきっかけ
もともとトリマーの仕事をしていた私ですが、仕事柄、水仕事が多く、よく爪が折れたり、シャンプーの時に、爪が毛に引っかかったりして、いつも何かいい方法はないかな~?と思っていました。
その頃はジェルネイルと言えば、爪がもともと綺麗な人が、オシャレの為にやるものだと思っていました。
私みたいに、爪が短くてボロボロの、人に見せるのも恥ずかしいくらいな爪を、ネイルサロンでネイルしてもらうなんて、恥ずかしくてできませんでした。
そんな時です。たまたま友人がネイリストの学校を卒業して、自宅でサロンを始めたと知り、よく知ってる相手だし、練習相手としてお安くしてくれるというので、友人にジェルネイルをやってもらう事にしました。
これが私のジェルネイル初体験でもあり、この出来事が、ネイリストになろうと思ったきっかけにもなりました。
初めてのジェルネイルは衝撃的でした!短くて、あちこち亀裂の入っている私の爪が、つやつやツルツルになり、なんと厚みまでできているじゃないですか?
これだけ厚みがあると、薄くてペラペラの爪も保護されて、仕事もストレスなくできるなと思いました。定期的にその友人に、ジェルネイルをしてもらっていました。
ある時、ジェルネイルをして帰った直後くらいから、爪の裏側の皮膚が赤く腫れてかゆくなったのです。
おかしいな~と思って友人に連絡しても、ちょっとわからないと言われて。最初は2日くらいで治まっていたので、そんなに気にせずにネイルをしてもらっていました。
しかし、その後もジェルネイルをする度に、毎回爪の裏が腫れて赤くなり、ジェルの持ちも悪くなってきました。
ジェルが浮いてきて、次のネイルの日まで持たせるのに、レジン(接着剤)をつけたりしました。
すると、ますます症状がひどくなっていきました。
赤みやかゆみが1週間以上続くようになり、これはさすがにまずいと思い皮膚科に行きました。
皮膚科で症状を診てもらいましたが、ジェルアレルギーという単語は全く出てきませんでした。その時に言われたのは【接触性皮膚炎】でした。
接触性皮膚炎とは、外的要因で、皮膚に炎症反応を起こすことで、外的要因は一つではないです。
日常生活で使う様々なものに、アレルギー症状を起こしている状態です。
私の場合は、トリマーの仕事で使う洗剤類、化粧品、ハウスダスト、ノミ・ダニ、ひのきや杉などの花粉にもアレルギー反応があった為、ジェルだけが原因だとは判断できませんでした。
もともとアレルギー体質だから、体調不良や何かのきっかけで、赤みやかゆみが出るのだろうと言われ、ジェルネイルはしないようにと言われてしまいました。
ジェルネイルを止めると、また薄くて弱い爪がボロボロになる。爪を守らないと、仕事も出来ない状況でした。そこで私は自分でネイルをすることを選択しました。
セルフネイルからネイリストへ
もともと手先が器用で、細かい作業が得意だったのもあり、私にも出来るかもしれないという気持ちがありました。
それに他のサロンに行っても、ジェルアレルギーにならないという保証がないなら、自分でやった方がマシだという気持ちがありました。
友人が施術で使っていたジェルメーカーは分かっていたので、それ以外のジェルをネットで調べて何種類か購入。
15種類ほどのジェルを、ベース・カラー・トップまで色々な組み合わせで試しました。
ちょうどその頃、ジェルを固めるライトも、UVライト以外にLEDライトが出始めました。UVライトとLEDライトの違いは、可視光線と言われる波長の違いで、UVライトよりLEDライトの方が、硬化する範囲が広く、固まる速度も速い。
しかもUVライトは蛍光灯なので、ランプの交換が必要ですが、LEDライトは半永久的に使えるという事で、LEDライトを購入しました。
友人の施術を見ていたので、見よう見まねでセルフネイルをしてみました。
最初ははみ出したり、分厚くなったり、上手くはいきませんでしたが、そんな中、アレルギー症状の出るジェルと、出ないジェルがある事に気がつきました。
ジェルアレルギーの出ないジェルのリストを作り、自分なりの安全なレシピを作りました。
その頃は、自分にアレルギーが出なければ良かった。これで私は、安心してジェルネイルが出来るようになりました。
その頃に参考にしていた、ネイリストさんのブログを読んで、ジェルアレルギーで悩んでいる人、ジェルアレルギーだけどネイリストをしている人、ジェルアレルギーだけどネイルが大好きな人が、たくさんいる事を知りました。
私だけじゃないんだ。同じように悩み、苦しんでいる人がいて、私と同じようにジェルネイルで救われる人もいるんだと知り、私の考案したレシピが、そんな人たちの役に立てるかもしれないと思い始めました。
今までは自分の為だけのセルフネイルでしたが、自分以外の人にジェルネイルをしてあげるには、ネイリストになるしかないな。
そうしないと、自信をもって施術する事は出来ない!とネイルスクールで、ネイリストの資格を取る事にしたのです。
トリマーとして働きながら、ネイリストの資格を取るために勉強しながら、ネイル検定試験も受けました。
スクールでは、技術や爪の構造など基礎的な事を学びました。それ以外に、ジェルメーカーの主催するセミナーに参加して、ジェルや化粧品学、商材について学びました。爪のトラブルや健康についても学びました。
爪のトラブルには、ジェルアレルギーだけじゃない、巻き爪や変形、変色、内臓疾患によるものなどたくさんの症例があります。
ジェルネイルの材料は、すべて化学薬品です。それを爪の上に塗布するのだから、ジェルアレルギーの人だけじゃなく、まだジェルアレルギーを発症していない人も、気をつけなければいけないと思いました。
ネイリストの勉強をしながら、自分でも数々の商材を試して反応を調査して、セルフネイルをしていた時より知識も得られて、たくさんの爪を見る事、触る事ができました。
ジェルアレルギー克服するまでの道のり
ジェルアレルギーを発症してからというもの、色々なジェルメーカーのジェルを試していました。
アレルギー症状が出るジェルはすぐにオフして、また違うジェルを試すという作業を繰り返していました。
30回以上は人体実験を繰り返したでしょうか?最初はなかなかうまくいかず、アレルギーが出てかゆくてかゆくて・・・・。
爪・手のひら・指の皮膚は、ボロボロになりました。パッチテストで、腕が湿疹だらけになりながらも、あきらめられない私は
何度も何度も繰り返しチャレンジし続けました。
そんな中、私はジェルオフのし過ぎで、爪が乾燥して痛み、縦に爪が割れるという最悪の状態になりました。
そのままの状態ではどんどん爪が裂けていくので、ジェルネイルで保護しなければ、生活が出来なくなりました。
ジェルオフの薬剤にも、アレルギー症状が出始めていたこともあり、ジェルを薬剤でオフせずに、付け直せる技術を習得しました。
フィルインと呼ばれる技法で、前回付けたジェルのベースの部分までをマシンで削り落として、その上から、新しいジェルを付けていくものです。これができれば、オフの時のアセトンを使わなくても良くなり、爪を乾燥させたり、傷めたりするリスクを軽減する事ができるのです。
これと同時にUVアレルギーである事も発覚し、UVライトを使用するのは止めました。
この経験でジェルだけではなく、ジェルオフの仕方やライトなどジェル以外の事でもアレルギー症状を抑える事が出来る事がわかりました。
これでジェルアレルギーを発症することが激減し、ジェルアレルギーを克服できたのです。
ジェルアレルギー専門ネイリストへ
最初は普通のネイリストとして、自宅サロンを始めた私ですが、お客さまから、私のサロン以外でネイルをすると
「丁寧じゃない」「持ちが悪い」「爪が痛む」などの感想をいただくようになりました。
自分の施術を考えてみると、常に安全に安心を考えていますので、オフは時間がかかりますが、丁寧にオフしています。
これは、今現在のお客さまにも頂いている声ですが「丁寧にやってもらえてありがたい」「安心して任せられる」に繋がっていると自負しています。
オフで爪を傷めてしまう人が多く、痛めた状態でジェルネイルを繰り返すことが、更に爪を弱く薄くしてしまう原因になる上に、ジェルアレルギーを引き起こす要因も作り出してしまっています。そんな人を一人でも多く救いたい!
爪が弱って、ジェルネイルは危険なものだと思ってほしくない!やり方さえ間違わなければ、爪を保護する事が出来るものだという事を知ってほしい。その思いが強くなり、ジェルアレルギー専門サロンとして活動をしていくことを決めました。
ジェルアレルギー専門サロンとして、100名以上の爪を見させていただき、今現在もジェルアレルギー発症後に、症状が改善されて、ネイルを楽しんでいらっしゃるお客様に、多く通っていただいています。
こんな日がくるとは思わなかった!と笑顔で行ってもらえることが、私の喜びでもあり励みにもなっています。
最後に
ジェルアレルギーは、誰もがなる可能性を持っています。でも予防する事はできます。
私自身も完全に完治しているわけではありません。アレルギー反応を起こさないように施術しているから、続けていられるのです。
ネイル業界も、新しい商材がどんどん出ています。少しずつですが、安心して使える商材や、弱った爪を保護するものも出てきています。
ネイルサロンは沢山ありますが、ジェルアレルギーの知識を持ったサロンは、まだまだ少ないのが現状です。
値段やデザインだけじゃなく、安心して続けていける通えるサロンかどうか。お客さまにも、サロンを見極める目をちゃんと持ってほしいと思います。
ジェルアレルギーの原因や対策法について、以下の記事で詳しく書いています。
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ネイリストが解説!ジェルネイルアレルギー症状の原因、対策法